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新書道 ~Misuzu-ism~

11月3日、個展を終えました。(1)

初日は台風接近! ということで、まあのんびり始動しましょう・・・のはずが、

知人、友人が思いがけなく大勢御来場を下さり、拙書を鑑賞していただきました。

ある方は、タイトル「旅の途中」を見た時「!!!やられたー」と感動したと言って下さり、27点の作品の間を流れる空間の中をゆっくりと鑑賞して下さいました。

古い知人は大阪から雨の中、御来場下さり「美鈴さんといると、神に受け入れられているように、落ち着ける」と、私にとっては?のコメントをいただきましたが、やっぱり「書の力はある!」と確信しています。

拙書に関しては後日写真と共にUPいたしますね。

今回の書展では、
「書法」の鍛錬はもちろん最重要ですが、「書とトータルの美と空間」を強く意識して作品化しました。私の持てる美意識の限りで作品を発表いたしました。

どの作品も居住空間の中でやさしく語りかけ、輝きを放つでしょう。


10月26日の記憶(表装提出の最終期限の日)
般若心経を書き終えて、脱力、放心、もう無理、もう書けない、今回の個展作品はここまで、と、ボーッとBSショパン生誕200年ワルシャワピアノコンサートに聞き入っていた。

ピアニストであり、指揮者であるダニエル バレンボイム演奏の英雄ポロネーズ、凄かった。
感動で疲れ切った心が揺れた、涙が流れた。
バレンボイムを見て神業だと思った。芸術とは神の領域なんだあ・・・その時、「音色」という言葉が脳裏に現れた。
書きたいという気力が湧いてきた。 
 
一気に書けた!

雨で乾き切らない「音色」を表装のK氏に渡した。  祈りを込めて。

私は、神が何かをくださったのだと思っている。
by shobirei | 2010-11-05 23:26 | 大震災 | Comments(0)


ロンドンからの寄稿文    文筆家 文芸評論家 ダミアン フラナガン

小阪美鈴氏の『草枕』

「The Three Cornered World」は、アラン・ターニー氏が1965年に英訳した、夏目漱石の『草枕』(明治39年)の英語の題名です。ロンドンのピーター・オーェン社が2005年に、夏目漱石の小説の英訳を再出版して以来、小阪美鈴氏の題字が載せられた第四目の本ともなります。その少し妙な題名は『草枕』第三章の以下の文章に由来しています。

して見ると四角な世界から常識と名のつく、一角を磨滅して、三角のうちに住むのを芸術家と呼んでもよかろう

『草枕』は漱石の最も「芸術的な」小説であるので、今度はどういう書作品を書いてくださるか、ロンドンでずいぶん期待していました。そして、小阪美鈴氏の限界を知らない、斬新な想像力が私たちの期待を裏切りませんでした。

『草枕』の愛読者はご存知だろうが、この小説のテーマは、画家が田舎の温泉へ旅して、しばらくの間、「非人情」という態度で世界を見てみようという話です。旅館の御那美というお嬢さんに魅惑されて、ミレーの『オフィーリア』のようなポーズで描いてみたいと考えながら、どうしてもその絵画にぴったり会う、彼女の顔の表現は思い浮かびません。

『倫敦塔』、『門』、『こころ』の英訳の新版に、小阪美鈴氏がすぐれた「書」を書いてくださったが、それぞれの本に、表紙が「標準的な」書で、中扉はもっと独創的な、伝統に束縛されていない書にする、というパーターンでした。「The Three Cornered World」の表紙にも、「標準的な」書が載せられるが、ずいぶん象徴的な意味も含まれているに違いありません。

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「草」の下部分は、「枕」の真中に向かって、まっしぐらに落ちていますが、小川を流れている、おぼれ死ぬオフィーリアという、『草枕』の中心的なイメージが暗に再現されているでしょう。「情に掉させば流される」という冒頭の有名な文章を連想させるよう、「草」の「早」はまるで手を広げて、足をそろえた人間が落下する流れに巻き込まれたようです。「草」の冠はその激しい早さに置き去りにされてしまうほどです。(そして、皮肉なことに、冠なしの「草」は「早」そのものです。)

その止められない、墜落する体が向かっているのは、下の「枕」です。「枕」は、言葉通り、やわらかい「枕」なので、やや安心です。そして、「枕」の上から下まで両側を開けて、受け取りやすい「V」という形で構えているので、落ちるオフィーリアをすばやくキャッチするではないでしょうか。しかし、あいにく、落ちる人体が下の「枕」の両側を完全に押し分けて、落下し続ける恐れも認めざるを得ません。「非人情」という「枕」は、「情の流れ」を止めるのに、不十分であるかもしれません。

表紙の「標準的な」書に、これほど深長な意味があれば、中扉の「芸術的な」書に、解説がますます複雑になります。これは紛れもない傑作だと思います。どうやって創造者がこの作品を作ったかと考えると、まるで、象徴を含んだ日本の書道が、伝統の限界を超えて、カンディンスキー、ミロ、ピカソなどの巨匠の芸術と融合して、なにか真新しい、深遠なものを生み出したと気がつきます。

今度は、同じ二つの字が繰り返して、繰り返して、永遠に変形したり、順応したり、進化したりする、意識の流れの断面図が展示されています。字を特定の書き方で習字を教える、書道の四角四面の伝統とはこれほどかけ離れたものはないでしょう。それどころか、小阪美鈴氏はその保守的な拘束の嘘を暴いています。それぞれの字は、宇宙のあるゆるものと同じように、一刹那ごとに変わる、観察者のユニークな視点によって再評価されて、再見されています。ここで、小阪美鈴氏は、『草枕』における漱石の見方だけではなくて、『文学論』の根本的な概念を把握したと思われます。すなわち、世界のあるゆる主題も、その主題がどうやって私たちを影響することも、永久的に進化しています。さらに、芸術家は、(そしてすべての人間の中にある芸術家は)世界の主題を再調整したり、再想像したりして、記憶と、夢と、気分と融合させて、ようやく観察された物体についても、観察する人についても何か隠された真実を明かすものを生み出します。生み出す途端に、その作品が共同的な意識の流れにもう一度投げ込まれて、無数の新しい形で再生されています。

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今度は、感情の意識の流れに運ばれているのは、一人のオフィーリアではなくて、多数のオフィーリアです。同じように、新しい読者と、再読と、新しい見解を求めて、新しいインスピレーションを与える、多数の『草枕』もあります。

そして、その上右の角の空白はなんでしょうか?これは言うまでもなく我々の出発点でしょう。小阪美鈴氏は、みんなの人間の出発点はそれぞれに違うので、定義できない空白と等しい、と主張しているでしょうか?それとも、我々はみんな一つの共通なところがある、と主張していますか?
即ち、芸術や美術に専念すれば、我々もいつも常識と名のつく、一角を亡くした「三角の世界」にも住まなければならないと(2010.10.8)     


フラナガン氏との不思議なご縁
フラナガン氏とは2002年の秋に神戸北野にある「北野外国人クラブ」に書の講演に行った時が初対面である。
このクラブは月1回関西在住の外国人の方々の交流を目的に日本の文化、伝統を知る機会として開催されている。
私の講演の主な内容は、日本人の心を虜にしてやまない「桜」を書で表現するに際しての、心の葛藤の経緯を話したと思う。
なかなか納得のいく「桜」が表わせなくて悶々としていたら「!」とひらめいた!  桜の文字を分解してみよう・・・
「木とおんな・女と、花びら」、 で造形できる・・・主に以上のような内容だったと思う。
 講演後は多くの外国人の方々と書のご縁をいただきましたが、フラナガン氏は特に印象に残っています。壇上の私の話を真正面で、にこやかに腕を組んで耳を傾けておられましたから。
日本文学博士号をお持ちのフラナガン氏は、通訳いらずで一番理解して下さったのだと思っています。
その後、漱石「倫敦塔」の翻訳、論評の本をイギリスから出版される際に、タイトル字の依頼を戴きました。「倫敦塔」は「ドナルド・キーン文化センター日米翻訳友好賞」を授与され、タイトル字揮毫の私もNYコロンビア大学の授与式に参列の光栄を与えられました。
以後、「門」「こころ」「坊っちゃん」を揮毫、今秋2010,.「草枕」を揮毫。フラナガン氏の博識と見識に裏打ちされた評論は、「美鈴の書の道」を、明るく照らしています。感謝。

小鈴報vol.7 抜粋 ー 禁転載ー   


ダミアン フラナガン

MISUZU KOSAKA 
by shobirei | 2010-10-14 00:18 | Comments(0)

書家のアトリエ

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すっかり御無沙汰をしてしまい申し訳ありません。

今年は日本中が激暑に見舞われ、毎夏を北海道で過ごす友人も「涼しくない!」とあきれていました。

友人のSさんも北海道に旅行をされたそうですが「涼しくない!」とお葉書をいただきました。


私は激暑の神戸で在宅を余儀なくされましたが、エコはおかまいなしで涼しい部屋で快適に作品に取り組む!と決めていました。

六甲道に10月22日OPEN の「広東DINING  TAKU」のロゴや11月初めの個展の準備、「草枕」制作と書三昧の日々をすごしました。

先日、建築家の方とオーナーご夫妻に作品をお渡ししました。
凄いキャリアをお持ちのオーナーシェフです。

本当に感激を持って気に入って下さったのは、作家として最高に嬉しく安堵いたしました。
(作品は後日UPしますね)

10月30日~11月3日まで三宮「ゆめや」で個展を開催します。
DM出来次第、UP,発送いたしますね。
御来場をお待ちしています。

近況報告でした(^_-)-☆



小阪美鈴オフィシャルHP
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by shobirei | 2010-09-24 20:56 | shodou | Comments(0)

激暑と避暑

激暑ですね~
連日の湿度と気温の高さにかなりうんざりしています。

去年流行を先取りして「熱中症」に罹りました(ー_ー)!!
友人は「流石に美鈴は流行に敏感だわ!」と妙なコメントを(-。-)y-゜゜゜

思い出してもしんどかったああ。。。。。

体温低めの私も38℃近く発熱(;一_一)

ひたすらポカリスエットのお世話になりました。

それでも一晩寝ると50%は回復してたと思う・

そんな訳でだいたい「あぶないかも????」って自覚できるみたい。。。

今年は夏バテだけど「熱中症」には、なってません!

友人のEさんは9月まで北海道暮らし。

わたしも考えなくっちゃ!
書道具一式携えて逃暑行。。。。。。

毎日やりたい事、やらなけらばならない事満載φ(..)

昨日8日に「花と爆弾」の著者小橋かおるさんが、拙書を受け取りに来られた>

アフガニスタンの子供たちに愛を届けておられる。
歌人でもあるかおるさんの短歌を数年前のチャリティーにと書き認めた作品である。

拙書がお役に立てるなら、書の使命として誇りに思う。

かおるさんがブログで書いておられるので、訪問してくださいね。


今、漱石の「草枕」を読んでいます。

漱石の思慮、哲学性、芸術性等、難解な言葉の羅列で表され、私の理解の及ぶ処ではないのですが、「人間 漱石」の魅力が詰まっていると感じています。

私は、漱石が難しい文章表現を駆使していて、「まあ、こんなにこ難しい表現を・・・・」と思いながらも その文字から彼のユーモア性が浮かびあがって来て、心の底から ニンマリしてしまうのです。

きっと、彼は「この世」の事象というものを、文章にすることに因って、客観的に捉えているからだと思う。

上から、下から、斜めから、捻ってみたり、そんな捉え方をする漱石の「心の空・KUU」を感じている、今日この頃であります!

茶道に関する面白い文があるので紹介しますね。

茶と聞いて少し辟易した。世間に茶人程勿体振った風流人はいない。広い詩界をわざとらしく窮屈に縄張りをして、極めて自尊的に、極めてことさらに、極めてせせこましく、必要もないのにきつ躬如として、あぶくを飲んで結構がるものは所謂茶人である。(省略)
あれは商人とか町人とか、まるで趣味の教育のない連中が、どうするのが風流か見当が付かぬ所から、器械的に利休以後の規則を鵜呑みにして、これで大方風流なんだろう、と却って真の風流人を馬鹿にする為めの芸である。(以下 略)

ちょっと痛快でしょー。。。

私も高校生になった時に母に 茶道、華道を習わされた。
自宅の和室には、母の希望で作った炉があって、以後、断片的にお稽古に通っていたけれど、確かに漱石の考えに!と納得する自分が居る。

ただ、日本人としての所作の美しさ、空間感性を身に付けるのに、習ってみて損はないと思う。
社会に出て、色んな場面に遭遇した時、凛とした自分の所作の取りようが出来ると思う。


ドイツ人一家の肖像
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SAKURA
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漱石・倫敦塔 (ロンドン・ピーター・オーエン社出版)
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小阪美鈴
by shobirei | 2010-08-09 23:30 | 神戸の女流書家

東京行き

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a0098174_23321897.jpg5月の第5週を利用して、東京へ行って来ました。

池袋のヤマダ電機、 明治神宮、 表参道、 ミッドタウンの HAL YAMASITA東京、銀座マキシム  等3泊4日の刺激的な日々でした。ここ数年、年に1~2回楽しみにしています。

                                                                   a0098174_2343295.jpg赤坂ニューオオタニでの朝  新宿のビル群を臨む。
赤坂周辺はすごい警備! 中国の要人が来日中。蟻一匹通れないと思ったよ! a0098174_23433270.jpg




東京は本当にヒトが多いけど、間違いなくパワースポット!
今回は美術館巡りが出来なかった、次回の楽しみ@にしましょ。

その反動で仕事が山積!!!!! わおー (^_-)-☆ 

改装中の歌舞伎座

5月30日TV「ソロモン流」で山下春幸氏が登場!
益々のご発展を!

店内の拙書もしっかり映っています!


小阪美鈴オフィシャルHP
by shobirei | 2010-06-04 23:58 | 書家 | Comments(0)

実家の桜

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島根県奥出雲の実家の桜です。

先祖が植えたらしいです。

広大であった敷地に桜を楽しんだ「風流」な御先祖さまに親しみを感じ、書家として今を生きている「美鈴」の精神性、感性のルーツに思いを馳せました。

こんなに桜が好きで、毎年「桜、SAKURA ・・・・・」を書アートとして作品化しよう試みている。
神話の国出雲に生を受け、代々の神官の家風に育った事に起因しているのかもしれない。
by shobirei | 2010-04-23 22:24 | 書家 | Comments(0)